ぶどう栽培:生育期(4月~6月)

この4月~6月が一番大事な時期となります。
病害虫の防除やぶどうの成型、種無し処理や雨対策などなど・・・
植物の成長は待ってはくれません。休む間もなく作業が続きます。
【ホース(キャップ)】
【作業前】 露地栽培での発芽は4月下旬~5月
上旬にな ります。

しかし、このホース(ビニール)を枝に
掛ける事により、半月程度早くなります。
発芽を促進する事により、収穫時期が
早まり ます。

【作業中】 結果枝(昨年出た枝)1本1本に
ビニールを 掛けます。
 【作業後】  心配な点は、霜が降りると枝が枯れる。
日中 高温が続くと障害が起きる等、
管理が大変 です。
【芽かき】
【芽かき前】 春になり暖かくなると枝からニョキニョキと
新梢(新芽)が出て来ます。
これを全て成長させる訳ではなく、ある
程度選 別します。
これを「芽かき」と言います。
【芽かき後】 枝の付け根から第一、第二を取り除き、
枝によ っては、更に撤去します。
【副芽】 芽かきでは「副芽」も取り除きます。
一つの新梢から2~3の芽が
出て来る事があり 強勢樹を残します。
【副芽撤去】

この作業は手作業で行います。
残した方の芽を曲げたり、折ったり
すると元も 功もありません。
気を付けて行う作業です。

この作業後、芽は毎日毎日1cm
弱程度伸びて行きます。

【萌芽(芽吹き)の様子】
4月中旬 6日目 14日目
17日目 18日目 22日目
24日目 26日目 32日目
【カタ落し】
【房選定前】 ぶどうは成長の段階で、そのままに
しておく と、一枝から3~4の房が
付きます。
それを1~2にします。
【房選定後】 これは良いぶどうを造るために、
房の数を 少なくするのです。
【カタ落し前】 また、「カタ」と呼ばれる部分も
切り落とします。
【カタ落し後】 こうやって形成します。
この段階では、まだまだ完成ではなく、
ここか ら更に形成させていくのです。
【ジベレリン処理】
【薬品】 種の抜くためにジベレリン処理を
施します。
食べやすいように「種無し」ぶどうに
仕上げる ためです。
この作業は花が咲く14日前に
実施します。  
このタイミングを逃すと、種は抜けません。
【液剤】 種を抜く薬品、成長を調整する薬品、
殺菌剤、 着色剤を入れて混ぜた
液体を作ります。
ちなみに赤い色の着色剤は、
ぶどう自体への着 色ではなく、しっかり
漬けたか確認するものです。
【作業風景】 一房一房、残さずに漬けて行きます。
見逃すと種は抜けません。
ジベ処理は日にちのタイミングが難しく、
また適期が短いため、近所、親戚
などが手伝って行います。
【大房の房作り①】
【作業前】 大房(巨峰など)はデラウェアーと違い、
かなり多く房が出てきます。
これを一枝に1~2にします。
【作業後】 当初出てきた房の70%程度を
取り除きます。
この作業も結局は良いぶどうを
造るために行います。
【作業風景】 高いところは脚立などを使い作業します。
当園は大房が1600坪あるので、
一週間程度かかります。

この時期は無休で仕事をします(TT)。